カラダのバランスをととのえる漢方薬。せっかくだからマラソンにも応用できないかしら・・・と思って色々試行錯誤。結構面白いことが発見できました。
漢方薬の文献である傷寒論に五苓散(ゴレイサン)という漢方薬が載っています。そこには
太陽病 発汗後 大汗出 胃中乾 煩躁不得眠 ・・・
若脈浮 小便不利 微熱 消渇者 五苓散主之
このような項目があります。これをマラソンに当てはめてみると…
「汗をかいたら水分を摂る」はいまや常識です。もちろんマラソンのトレーニングにも水分補給は欠かせません。
本来ならば喉の渇きを覚えた時点では遅すぎる水分補給。でも夏場にトレーニングに励んでいるとつい水分補給のタイミングが遅れて失敗してしまいます。
こうなると、どんなに水分を摂っても喉の渇きはおさまりません。最後は胃でチャポチャポ音がするのにまだ飲みたい・・・などといった状態になる事があります。
そんな時には五苓散がいいですよ・・・と書いてあるのです。
トレーニングの前に五苓散を一服。カラダへの水分の吸収が本当にスムーズになるのでビックリです!
五苓散 3回分440円(1日分)
中国の医書「医学敬源」に収載されている人参・麦門冬・五味子の3つからなる漢方薬があります。
生脈散(ショウミャクサン)という処方です。
マラソンのトレーニングなどの激しい運動で発汗過多になります。
この処方には体液の流れを助けにし、心臓を守る働きがあるのです。
体力が消耗し動悸・息切れ・疲労倦怠感などに陥った時に回復させる効果があります。スポーツドリンクに溶かして飲むと爽やかな酸っぱいスペシャルドリンクの出来上がりです。スポーツをしている人は生脈散ファンが結構多いです。
※暑い季節の熱中症の予防や夏バテ予防にも役に立つ漢方薬のひとつです。
五味子・麦門冬・人参製剤… 3回分440円(1日分)
これに加えて牛黄剤を持っていれば、マラソン大会でも踏ん張りがききますし、いざという時の心臓の負担を軽減する働きもあるのです。
また傷寒論(ショウカンロン)には
傷寒 脈浮 自汗出 小便数 心煩 微悪寒 脚攣急スルニ
反ッテ桂枝湯ヲ与エ 欲攻其表 此誤也
若ケツイエ足温ナル者ハ芍薬甘草湯ヲ作リ与エヨ …
このような項目もあります。
発汗過多のために脱水症状を起こしてヒフク筋(ふくろはぎの筋肉)の痙攣を起こしたものは芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)がいいと書いてあるのです。
芍薬甘草湯 3回分440円(1日分)
冬でも何時間も走れば大量の汗をかきますし、長距離走ると筋肉疲労は必ず起こすものです。幸運にも私は走っていて足の痙攣を起こした事はありませんが周りではちょくちょく聞きますし、マラソン大会でも時々足がつって痛そうにしている人を見かけます。
芍薬甘草湯は頓服でも効果があるのでマラソン中やレースの後半に足がつってお困りの方は、ぜひ一度お試しを! (ただし粉薬なので途中ではちょっと飲みにくいかも…ですが)
フルマラソンならば当日の朝とレースの直前もしくはハーフ地点での服用がオススメです。甘くて飲みやすい味です。
けいれんや筋肉痛など様々な痛みに鎮痛剤として使える漢方薬です。詳しくはお問い合わせください!
※もちろん、けいれん予防には適切な水分補給、塩分補給、体調管理を忘れずに!が大前提です。
マラソンをはじめるようになってからよく風邪をひくようになりました。マラソンをすると風邪もひかない丈夫な体になると思っていたのでこれは予想外!?
「毎日走っていると体も丈夫になり風邪なんかひかなくなるでしょ!」とお客様にもよく言われますし、実際私もそう思っていました。ところがどうもそうではなく、逆に走り始めてから風邪をひく回数はむしろ多くなりました。
よく考えれば納得できること。走っているときは平常時よりもより多くの呼吸をします。とくに冬の夜などはかなり冷え込みますから冷たくしかも乾燥した空気を多く吸い込むのです。
気管支やのどは当然うるおいがなくなります。ウィルスにとって乾燥した状態は一番住み心地がいいのです。そのうえ目一杯走りこむと疲労によって免疫力も低下していきます。
ウチで風邪の常備薬として使っているは十神湯(じゅっしんとう)という漢方薬。これは葛根湯をベースに胃腸に優しく、かつカラダを温めるはたらきのある生薬を加えた漢方薬です。 これを生姜湯に溶かして服用すればカラダがポカポカ温まってきます。早めに服用すれば次の日にはもう治ってしまいます。
健康管理には普段から気をつけて、少しでもカゼかな?と思ったらすぐに風邪薬を飲んで思い切ってしっかり休みましょう。もうちょっと様子を見てから・・・、では遅いのです。
十神湯(ジュッシントウ) 3包(1日分)・・・550円 (税込)
12種類の生薬からできている漢方薬。飲むとすぐに体が温まります。眠くなる成分も入っていないので日中でも安心して服用できます。
熱いお湯で飲みます。お湯に溶かして飲むとさらに効果的。もちろん薬を飲んで温かくして、体を休めることが大切です。
カゼにももちろん使いますが、肩こりや筋肉痛などの効用もあり走った後の筋肉の痛みにも使えます。
ほかにも…
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