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妊娠・出産その後にあるもの・・・

「赤ちゃんが欲しい!」
その願いが叶った後にもれなく付いてくるのが「子育て」
我が家も只今子育て真っ只中!(三歳・五歳)
そんな折、一冊の本に出会いました・・・「ルポ生ませない社会」小林美希・河出書房新書

読んでいるとかなり滅入る内容です。

核家族化したことによる「子育て」が「孤育て」になっている事。
周産期医療現場やNICUの過酷な現状。
妊娠・出産による女性の離職。
女性の晩婚化による高齢出産の問題。

子育てするには本当に大変な時代です。
保育園の待機児童の問題を見ても改善されていません。
文部科学省管轄の幼稚園、厚生労働省管轄の保育園も縦割り行政ではなかなか良い知恵は得られません。政治は票で動きます。高齢者の補助が若い女性への補助より手厚いのは仕方ありません。そんな中で次の世代を担う人材(赤ちゃん)を正しく育てることをもっと真剣に考えないといけないと実感させられます。

「お父さんが育児をどう手伝う」とか「イクメン」とか次元の低い話題が出てくることが問題なのです。
「私達の子供」であり「日本の子供」であり「地球の子供」なのです。
折角の財産である「子供」をどう育てるか、を本当に考える時が来ています。
愛情を注がれて育った子供はきっと愛情がこもった職場を築きます。
愛情を注がれて育った子供はきっと愛情がこもった政治を行います。
愛情を注がれて育った子供はきっと隣人に愛情を注ぎます。

もう一度今の現状を見て考え直す意味でもいろいろな人に読んでいただきたい一冊です。

 

漢方薬に願いを込めて!

20130803-131842.jpg名古屋の下町の住宅街の中でのんびり漢方薬局を営んでいます。

漢方はほんとに奥が深い・・・。
知識を得るために色々な古典書物(傷寒論や金匱要略)をはじめ様々な本を読んで勉強をします。当然基礎を築く上で重要なことは言うまでもありません。
ただその他にもっと重要な事が「感じる!」といった部分。

お客さんとお話しをしながら、症状や体質を細かく聞きだしそれに合わせて処方を決めていくわけで、漢方薬がオーダーメードのお薬だというのはそこから来ている。
さて問診をしてこんな漢方で行こう・・・と調剤室に入った瞬間に「急きょ処方変更」となる事が度々ある。
冴えているときにはお客さんがお店に入ってきたときに処方が浮かぶ事さえある。
「なんで?」と言われても答えれないが「感じる!」のである。
「当てずっぽう」と言われかねないが「当てずっぽう」とは明らかに違う。
そんな感じで出した漢方は非常な高確率でよく効く。
その時はお客さんと自分の意識が何かでつながっていることを感じる。

それとは逆にどんだけお話しをしても処方することに迷ってしまうことがある。
「とりあえずこんな感じのお薬ですからこれから始めましょう」と言いつつ出すのだがなかなか効かない。
そんな時は無理に出さず「改めて仕切りなおしたほうがいいのかもしれない」

そして何より大切なことが「心をこめて作る」ということ。
漢方の処方は何種類もの生薬を組み合わせて作るのだが・・・「こう効いて欲しい」と一つ一つの生薬に語りながらお作りしている漢方薬はやっぱりよく効くのです。

新・出生前診断に1500人

血液検査によってダウン症などの染色体異常を調べる新出生前診断を平成25年の4月から三か月間に約1500人が受け陽性率は1.9%との報告があった。
勿論この検査を受ける前も受けた後もカウンセリングを義務付けているとのことだ。
私の店でもこの新出生前診断を受けたお客さんがいます。

この診断に賛否両論があるようで「良い」とか「悪い」とかの判断をつけるべきではないと思う。

十人十色の生活があるので考え方が違う。また時期によっても考え方が違うはずだ。
「知る権利」も「知らない権利」もどちらも存在するだろう。

ただ、生まれてくるであろう一人の人間を「判断した」という事実は深く心に刻むべきだと思う。

「悩んだ心」「揺れ動いた心」・・・そんな時期を糧に優しいお母さんになってほしいものだと思います。

浅草でササヘルスの勉強会

145少し前になりますが7月7日の七夕の日に東京の浅草でササヘルスの勉強会に出席してきました。

朝一の新幹線で名古屋を出発。残念ながら世界遺産登録された富士山は拝むことが出来ませんでした。

今回の勉強会のメインは作家の五木寛之先生の養生のお話です。その中で「萎える心が強い心、萎えない心が弱い心」といった含蓄のある言葉を頂きました。人生を達観している先生だから言える言葉かもしれませんが今を生きるにあたってはとても大切な言葉だと感じました。ストレスとどう付き合うか・・・現代社会では常に考えさせられる問題ですね。

お客様からよく「この症状は治りますか?」とか「赤ちゃんが本当にできるのでしょうか?」などと言われます。そのために病院にも行っているのだし漢方薬も飲んでいるのです。でもそれだけではだめなのだということが今回の講演で教わった事です。「強く思うこと」も大切ですが「委ねる」ことも大切だということです。

「人生とはこういうものだ」と覚悟することにより湧いてくる人間本来の力があることを時々感じます。

今の辛さがあるからこそ味わえる本当の喜びがあるのです。手に入れやすいものには本当の愛着が湧きません。今は未来への準備段階と感じましょう。

「今の状況を素直に受け入れ願いを掛け万全を尽くす」・・・これが今を生きる最良の方法ですね。