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漢方薬を日常に生かす!(8月22日)

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立秋をすぎてもまだまだ暑い日が続いています。
とにかく今年の夏は暑かった。熱かった。
夏バテ症状を訴える人も多くなってくるのでしょうか。
そろそろ温かい飲み物、温かい食べ物を摂るようにし、涼しい時間帯を見つけて少し体を動かし心地よい疲労を感じ質の良い睡眠をとる。そんなパターンがエネルギーをチャージする一番の方法。

実は私も朝起きると顔が浮腫み節々がぎくしゃくしているのです。
胃は「ここにあるぞ!」と新在感をしめしています。
夜2時間ほどジョギングをしているのですが、その後がいけない。
ポカリスエットのゲロルシュタイナー割り。その後ビール。(ポテチ一袋)
お客さんには口を酸っぱくするように「冷たいものはいけません」と言っているのに・・・。
でもこれは自分の体を実験台にして漢方の実習をするための手段なのです。

こんな時には胃の消化を助け、身体の余分な水を捌く六君子湯が効くのです。

体調を知り、体質を知るのは勿論のこと、生活習慣や食事環境を含めて全てを把握することからその人に的確な漢方を探すのが漢方の極意。漢方薬選びはその人の自伝を読むようなものです。

 

漢方薬に願いを込めて!

20130803-131842.jpg名古屋の下町の住宅街の中でのんびり漢方薬局を営んでいます。

漢方はほんとに奥が深い・・・。
知識を得るために色々な古典書物(傷寒論や金匱要略)をはじめ様々な本を読んで勉強をします。当然基礎を築く上で重要なことは言うまでもありません。
ただその他にもっと重要な事が「感じる!」といった部分。

お客さんとお話しをしながら、症状や体質を細かく聞きだしそれに合わせて処方を決めていくわけで、漢方薬がオーダーメードのお薬だというのはそこから来ている。
さて問診をしてこんな漢方で行こう・・・と調剤室に入った瞬間に「急きょ処方変更」となる事が度々ある。
冴えているときにはお客さんがお店に入ってきたときに処方が浮かぶ事さえある。
「なんで?」と言われても答えれないが「感じる!」のである。
「当てずっぽう」と言われかねないが「当てずっぽう」とは明らかに違う。
そんな感じで出した漢方は非常な高確率でよく効く。
その時はお客さんと自分の意識が何かでつながっていることを感じる。

それとは逆にどんだけお話しをしても処方することに迷ってしまうことがある。
「とりあえずこんな感じのお薬ですからこれから始めましょう」と言いつつ出すのだがなかなか効かない。
そんな時は無理に出さず「改めて仕切りなおしたほうがいいのかもしれない」

そして何より大切なことが「心をこめて作る」ということ。
漢方の処方は何種類もの生薬を組み合わせて作るのだが・・・「こう効いて欲しい」と一つ一つの生薬に語りながらお作りしている漢方薬はやっぱりよく効くのです。