女性のホルモンと言いましても色々あります。
今回はエストロゲン(女性ホルモン)のお話です。
エストロゲンは、卵胞ホルモンとも呼ばれ、生理や妊娠に深く関与するホルモンです。
女性が女性らしくあるためのホルモンといっても過言ではありません。
排卵、妊娠のためにはなくてはならないホルモンなのです。
膣頸管粘液(おりもの)を増やし精子を通りやすくするのもエストロゲンの働きです。
着床しやすいように子宮粘膜をふかふかにするのもエストロゲンの働きです。
それだけでなく、血流を良くする。悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。自律神経を安定させる。など健康維持にも効果を発揮します。
ならば、体の中にエストロゲンをどんどん入れてあげればいいのか?
というと、そうとも言い切れません。
エストロゲンは乳房をふくよかにもしますが、乳がんを誘発することもあるのです。
これは合成されたエストロゲンだけでなく、大豆やザクロなどのエストロゲン様作用のあるものでも
同じことが言えます。
必要な時に必要なだけ分泌されるのがよいのが、ホルモンなのです。
ホルモンは全てフィードバック作用を持っています。
フィードバック作用とは、少なければ出せと命令し、多ければ止めろと命令する作用です。
これらの働きをするのが、脳下垂体の視床下部⇒内分泌ホルモンなのです。
余談ですが・・・
これらの働きを漢方では腎と考えます。
そして、腎を強くするお薬の一つに地黄があります。
八味地黄丸や四物湯など不妊に良く使う漢方薬にも含まれています。
先週、岐阜薬科大学の薬草園に行ったときに咲いていた地黄の花です。
つまりストレスを受け流せるしっかりした自律神経と、子宮や卵巣が女性ホルモンの感受性を正しく認識できることが大切なのです。