Monthly Archives: 5月 2014

治療とは?・・・5.30

名古屋では朝から真夏のような太陽が照りつけています。

庭ではシモツケソウが咲き出しました。

水分補給をしっかりして、かつ体を冷やさないよう気を付けてお過ごしください。

シモツケソウ

 

「治癒」という言葉があることはご存知だと思います。

 

「治」とは・・・トリートメントの事

「癒」とは・・・ヒーリングの事

 

積極的に病邪に戦いを挑んでいくことを「治」

心と体を癒してあげることを「癒」

 

ドクターのお仕事が「治」

私の薬局のお仕事が「癒」

 

自分らしい人生を送るために「選択」しなければいけないことがあります。

癌などのように、生死にかかわる疾患の場合は特に顕著に感じます。

 

しなくてもよい治療をすること、しても仕方のない治療をすること。

自分でしっかり選択できないと自分らしい人生を完結できなくなってしまいます。

体が病んでも心は病んでいない状態でなければ正しい選択はできません。

 

癒しとは心が楽しくなる方向にもっていく方法です。

「病は気から」といいます。

気とは形の無いものだけど、必ずあるものです。

だから感じるしかありません。

 

心が楽しくなる方法は世の中に一つしかありません。

沢山の人を幸せにすれば、自分の心が楽しくなるのです。

和顔愛語だけでもいいのです。道を譲るだけでもいいのです。

人の為になる事が、自分の心の糧になるのです。

 

 

 

高プロラクチン・・・5.28

当帰

不妊症を始め様々な婦人科疾患になくてはならない・・・当帰です。
本来は根を使うのですが、葉っぱからも甘い当帰の香りがします。
天婦羅にして食べると、体がポカポカと温かくなります。
高プロラクチン血症にも使われる当帰芍薬散も、もちろん当帰が入っています。

さて、今回のホルモンのお話はプロラクチンです。

プロラクチンも例外ではなく脳下垂体から出ています。

どんな時に高くなるかというと、授乳中です。赤ちゃんがオッパイを吸った時に、母性本能のスイッチが入って出てくるのです。
その時の生理活性に、排卵抑制があります。
育児の最中にもう一人赤ちゃんがお腹に宿ったら大変ですから・・・。
勿論卒乳すれば、普通の状態に戻り排卵が始まるのです。
そして次の妊娠へとスタートを切るのです。

授乳中以外で,この値が高い事を(15ng/ml)高プロラクチン血症といいます。

すると、卵巣への抑制がかかり排卵障害を起こし不妊の原因になる事があるのです。

原因は様々あります。

①    プロラクチノーマ(良性腫瘍)

②    視床下部の機能不全

③    薬剤性(βブロッカーや降圧剤、抗鬱剤)

④    甲状腺機能低下

⑤    授乳期間の長期化(二人目不妊)

⑥    原因不明

 

原因不明な場合は、どう考えればよいのでしょうか。

乳頭は肝経・乳房は胃経と考えます。

肝経は気血の出入りをコントロールします。

一番左右される感情がイライラ(肝鬱)なのです。

胃に落ちる食べ物で糖質が多いとインシュリンの分泌が盛んになります。

するとアドレナリンが作られ最終的に交感神経優位のイライラ感情が出てくるのです。

 

イライラをコントロールする心の生活習慣と、交感神経優位にならない食生活が、高プロラクチン血症だけに限らず妊娠しやすい体つくりにはとても大切な事なのです。

 

 

 

 

名古屋で伝統生薬勉強会・・・5.26

勉強会

伝統生薬勉強会なるものに参加してきました。

主催は救心製薬。

動悸、息切れ、気つけに救心…その救心製薬です。

とにかく動物生薬が得意な会社です。

動物生薬の品質はピンからキリまであります。

そんな時に頼りになるメーカが救心製薬なのです。

 

一般によく使う動物生薬は

牛黄(牛の胆石で1000頭に1頭)

麝香(ジャコウジカの雄の麝香嚢、または分泌物)

鹿茸(雄鹿のまだ角化していない幼角)

羚羊角(牛科サイガレイヨウの角)です。

 

病気、元気、やる気、そして病は気から・・・気とは存在するが形の無いもの

人間の体の血や津液(水)を動かすのも気のお仕事。

気の概念無くして漢方は考えられません。

そんな時に早く確実に効くのが動物生薬なのです。

ただ難点はとにかく値段が高い事。

そしてワシントン条約にひっかかるため、在庫が限られている事です。

これらの生薬を使い、起死回生する人も珍しくありません。

 

限りある資源を必要な人に、必要な量を使う為にどうしても勉強が必要なのです。

早速、頭に血が上ってカッカしている人に羚羊角を使ってみたら
30分程で、イライラが収まり頭がすっきりしてきました。
本当にシャープな効き目をあらわす動物生薬ですね。

 

 

暑熱順化・・・5.24

4月から続けているランニングスクール。
毎回、しっかり汗をかいています。
写真はトレーニング場所の瑞穂北陸上競技場です。

競技場

そこで、今回のお話は聞きなれない・・・暑熱順化。

本来、梅雨のジトジトした暑さに体が順化していって夏を迎えていたのですが
近頃はエアコンのスイッチがON!

積極的に順化し、体を夏用に切り替えていいきましょう。

 

人間は心臓に戻ってくる血液量を絶えずモニターしており、少なくなった場合は瞬時に皮膚血管を収縮させ、発汗量を抑えます。すると皮膚表面からの熱放射が減少して熱中症になるというわけです。

 

暑熱順化すると、サラサラの汗をかくことができます。

暑熱順化すると、汗をかくタイミングが早くなります。

暑熱順化すると、体の水分量、血液量が増加します

 

つまり、順化すると汗腺が強くなりナトリウムが再吸収されるのです。
その為体液バランスが崩れにくくなるのです。

 

暑熱馴化は、暑い環境での運動を1週間から10日間続けると完成します。

 

高温下で1時間程度の軽い運動からはじめ、徐々に強度や時間を増やしていきます

4~5日でほぼ暑さに馴れたからだができます。

10日ほど持続できればほぼ完了。

あとは適度に運動し、汗を出し、きっちり水分補給をするだけでOKです。

せっかく馴化しても、エアコンの中にばかりいると効果は薄れてくるので注意が必要です。

 

早く夏よ来い!・・・私は暑熱順化は完璧です。

 

 

野菜・果物大丈夫!5.23

「野菜ジュースは身体に悪い!」こんな記事をよく目にします。

野菜や果物はビタミンやミネラルをたくさん含んでいて体に良いイメージがありますよね。

実際どうなのでしょうか?

 

ブロイラーをはじめ牛肉、豚肉、養殖魚などは抗生物質づけのイメージがありますが

水耕栽培の野菜だって負けていませんよ。

早く成長させ、沢山収穫するため、植物ホルモンや、大量の窒素肥料を使います。

 

スターバックスのストロベリー&クリームフラペチーノやストロベリーバナナスムージー。
そしてファイブミニのあの赤色は何か知っていますか?

天然着色料、コチニール。

実は、昆虫を磨り潰して作ったもの。

コチニール

アレルギーの報告があるにも関わらず黙って使われていました。

 

健康に良いと思っている野菜や果物が、実は…ということが多いものです。

やっはり、大量生産される野菜ジュースや健康ドリンクにも注意が必要なのですね。

 

私は顔が見える野菜や果物をと心がけています。

イチゴジャム

ということで、昨日はストロベリーのジャム作り。

レモンとイチゴ(アキヒメ)2パック、グラニュー糖(あまり体には良いとは思いませんが)だけで作りました。
市販されているジャムよりも安全だと思います。

FSHって何?・・・5.21

今回はFSH(卵胞刺激ホルモン)のお話です。FSH(卵胞刺激ホルモン)は、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの一つです。

 

女性の場合は、卵胞の発育を促します。

FSHは女性特有のホルモンかと思いきや男性にも関係するホルモンなのです。

男性の場合は精巣に働きかけ、精子の生成の促進に関与します。

 

FSH検査値が基準値よりも高い場合。

男性の場合は精巣機能低下症の可能性が考えられます。

女性の場合は、更年期・閉経の近い事が考えられます。(LHの数値も関与しますが)

FSH検査値が基準値よりも低い場合。

性ホルモン分泌の過剰、下垂体機能低下症などの可能性が考えられます。

 

FSHは高くても、低くてもよくないのです。

やはりホルモンはバランスが大切ですね。

ホルモンの話になると必ず出てくる、視床下部⇒能下垂体⇒内分泌ホルモン
これはストレスや感情がもろに作用してしまうことが考えられます。
あまり、数値にとらわれないことも大切なことですね。
数値がストレスの元凶になっていては本末転倒ですから。ユキノシタ

 

 

 

 

 

 

 

漢方のかわい薬局のある中村区は朝から雨。

庭に咲きだしたユキノシタの花が綺麗です。

エストロゲン・・・5.20

女性のホルモンと言いましても色々あります。

今回はエストロゲン(女性ホルモン)のお話です。

 

エストロゲンは、卵胞ホルモンとも呼ばれ、生理や妊娠に深く関与するホルモンです。

女性が女性らしくあるためのホルモンといっても過言ではありません。

排卵、妊娠のためにはなくてはならないホルモンなのです。

膣頸管粘液(おりもの)を増やし精子を通りやすくするのもエストロゲンの働きです。

着床しやすいように子宮粘膜をふかふかにするのもエストロゲンの働きです。

 

それだけでなく、血流を良くする。悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。自律神経を安定させる。など健康維持にも効果を発揮します。

 

ならば、体の中にエストロゲンをどんどん入れてあげればいいのか?

というと、そうとも言い切れません。

エストロゲンは乳房をふくよかにもしますが、乳がんを誘発することもあるのです。

これは合成されたエストロゲンだけでなく、大豆やザクロなどのエストロゲン様作用のあるものでも
同じことが言えます。

 

必要な時に必要なだけ分泌されるのがよいのが、ホルモンなのです。

 

ホルモンは全てフィードバック作用を持っています。

フィードバック作用とは、少なければ出せと命令し、多ければ止めろと命令する作用です。

これらの働きをするのが、脳下垂体の視床下部⇒内分泌ホルモンなのです。

余談ですが・・・
これらの働きを漢方では腎と考えます。
そして、腎を強くするお薬の一つに地黄があります。
八味地黄丸や四物湯など不妊に良く使う漢方薬にも含まれています。
先週、岐阜薬科大学の薬草園に行ったときに咲いていた地黄の花です。

地黄の花

 

つまりストレスを受け流せるしっかりした自律神経と、子宮や卵巣が女性ホルモンの感受性を正しく認識できることが大切なのです。

秀吉の里は中村区・・・5.19

名古屋城5月の17日・18日と太閤祭りがありました。

秀吉にまつわる様々なイベントをはじめ稚児行列など大賑わいのお祭りです。

「尾張名古屋は城でもつ」と言われます。

名古屋城があるのが西区。

秀吉の碑がある豊国神社は中村区。

私の店があるのは中村区です。そして秀吉は中村区のヒーローでもあるのです。

そして縁あって私のお店の不妊相談で生まれた赤ちゃんが秀吉のように出世してくれると嬉しいのですが。

そのためには元気な赤ちゃんを産む必要があるのです。

いつも言っているのですが、赤ちゃんはお母さんの分身なのです。

お母さんの正しい生活習慣が素晴らしい赤ちゃんを育むのです。

今、生まれようとしている生命は実は180日前の原始卵胞なのです。

寝不足をするとお肌が荒れますよね。食生活が乱れると便秘になったりお腹が張ったりしますよね。恨み、妬みなどの邪な心でいるとイライラしてきますよね。

すると、タマゴも必ず劣化するのです。そしてイライラするのです。

昔のような食生活をはじめ、日の出とともに起き、日の入りとともに寝、体を動かせば、40代でも妊娠が出来るはずです。そして生まれてくる赤ちゃんはきっと秀吉のような聡明で体力のある子供に育つはずです。

 

話は変わりますが、今、わが息子(小学校1年生)は、おもてなし戦国武将隊に夢中です。
名古屋城をはじめ様々なイベントで活躍している10人のイケメンです。

 

 

 

 

食品の「機能性表示」解禁へ・・・5.17

農産物なども効能・効果を表示してもよい・・・

安倍首相が成長戦力の一環として、現行の規制を緩和する方針だそうです。

 

記憶力を強化するレシチンを多く含む大豆、脳神経の発達に欠かせないDHCを含むサバ、脳のエネルギー源のブドウ糖を多く含むバナナがデザートとして入ったお弁当が「頭を良くする弁当」として売り出されるのも時間の問題ですね。

 

冗談はさておき、昨今いわれている医食同源。

正しい食事を心がける事が、病気を予防する最善の策であることは間違いありません。

ただ、怖いのは、必要以上に必要でないものを摂ってしまう人間の習性です。

トマトのリコピンが痩せるのに良いと話題になれば、スーパーの店頭からトマトが消えてしまうのです。

 

基本は適量、バランス、そしてその食材が持っているエネルギー。

これに尽きると思います。

 

お菓子も食事も出来る限り無農薬、無化学肥料、オーガニック食品をとっていきたいものですね。作る人にも優しく、土地にも優しく、使う人にも優しく・・・。

 

本当に良いものが、正しく理解され、人間の心と体に正しく作用するための規制緩和であってほしいと切に願っています。

 

 

妊娠はまず補腎から・・・5.16

補腎とは何か?

現代医学で使うところの腎と東洋医学で考える腎とは少しニュアンスが違うのです。

晩婚化や女性の社会進出に伴い、出産年齢が上がっています。

勿論、年齢とともに孕妊力は低下していくのは致し方ありません。

そこで大切になってくることが補腎といった考えです。

人間にはもって生まれた先天の本と食べ物(穀気)や呼吸(精気)によって得られる後天の本があります。

腎の力が先天の本なのです。

もって生まれたものを補うってどういうこと?と思われるかもしれません。

簡単に言うと腎を補うとは、老化を遅らせることです。

老化とは髄液や津液の不足ですから、それらを補い温め、流せば老化を遅らせることが出来るのです。

補腎とは視床下部⇒能下垂体⇒性ホルモンといった流れをスムーズにさせる事です。

漢方薬にはそんな働きをする物がたくさんあります。

淫羊蕾(インヨウカク)や杜仲、クコ、鹿茸、トシシなどを使うと補腎効果が高まるのです。

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これがうちの庭で咲いた淫羊蕾です。

そして、本当に腎を補うことが、実はあるのです。

それは、ご先祖様に感謝し敬う事と、神様に感謝し敬う事です。

そして、自然の理に背かない生活を心がけることです。

ご先祖様から受け継がれた力、神が作った人間の根源それが腎気そのものなのです。