Category Archives: 赤ちゃんが欲しい

母乳育児をしてみませんか?

2013.9.14朝夕はすっかり涼しくなり秋を感じるようになってきました。
萩の花も咲き始めました。
食欲の秋、スポーツの秋。
何か良いことが起きそうな秋。
小さな幸せが舞い降りるといいですね。

 

医療もファッションも育児も流行というものがあります。
昔と今では育て方、考え方が変わってくるのは当然かもしれません。
今は母乳の育児が推奨されているようです。

そこで母乳のお話です。

母乳は二つのホルモンの関与をうけています。
一つはプロラクチン。このホルモンは母乳を作ります。
もう一つがオキシトシン。このホルモンは母乳を絞り出します。

赤ちゃんがお乳を吸う行為や赤ちゃんとのスキンシップによってオキシトシンは活発になります。
簡単に言えば母性本能を呼び覚ますホルモンといったところでしょうか。
母乳は最初の15分で約9割が出ます。
残りの1割の時間が赤ちゃんとのスキンシップの時間でもあるのです。
このような時間がさらに母性を刺激し母乳育児を継続できるきっかけになるのです。

実際、母乳の利点をあげてみましょう。

第一に母乳の中に多量にあるDHA(ドコサヘキサエン酸)やAA(アラキドン酸)は中枢神経や視神経の発達を助けます。また生後脳神経のシナプスが急速に発達する時には母乳に入っているコレステロールが役立つのです。
第二に母乳に入っているムチンが腸の粘膜をガードしアレルギーを抑えます。
第三に赤ちゃんは昼夜を問わず飲み続けるため、人工栄養に比べて母乳はとても楽なのです。

とういことで母乳育児が推奨されているわけです。

でも、母乳の出が悪くって・・・そんな方には漢方薬をおすすめしています。

昔からよく使われているのが蒲公英根(タンポポの根)。
葛根湯や芎帰調血飲に蒲公英根を合わせて飲んで頂くと不思議に母乳の出が良くなるようです。
また乳腺炎や乳腺が細くて出にくい時には牛蒡子を飲んで頂くこともあります。
肩井(ケンセイ)というツボの刺激も効果があります。(首の付け根と、肩先とのちょうど真ん中)

母乳はお母さんから頂く栄養ですので授乳期間中は今まで以上に質の良い食事を心がけていただきたいものです。そしてのんびりと授乳の時間を楽しんで頂きたいものですね。

妊娠・出産その後にあるもの・・・

「赤ちゃんが欲しい!」
その願いが叶った後にもれなく付いてくるのが「子育て」
我が家も只今子育て真っ只中!(三歳・五歳)
そんな折、一冊の本に出会いました・・・「ルポ生ませない社会」小林美希・河出書房新書

読んでいるとかなり滅入る内容です。

核家族化したことによる「子育て」が「孤育て」になっている事。
周産期医療現場やNICUの過酷な現状。
妊娠・出産による女性の離職。
女性の晩婚化による高齢出産の問題。

子育てするには本当に大変な時代です。
保育園の待機児童の問題を見ても改善されていません。
文部科学省管轄の幼稚園、厚生労働省管轄の保育園も縦割り行政ではなかなか良い知恵は得られません。政治は票で動きます。高齢者の補助が若い女性への補助より手厚いのは仕方ありません。そんな中で次の世代を担う人材(赤ちゃん)を正しく育てることをもっと真剣に考えないといけないと実感させられます。

「お父さんが育児をどう手伝う」とか「イクメン」とか次元の低い話題が出てくることが問題なのです。
「私達の子供」であり「日本の子供」であり「地球の子供」なのです。
折角の財産である「子供」をどう育てるか、を本当に考える時が来ています。
愛情を注がれて育った子供はきっと愛情がこもった職場を築きます。
愛情を注がれて育った子供はきっと愛情がこもった政治を行います。
愛情を注がれて育った子供はきっと隣人に愛情を注ぎます。

もう一度今の現状を見て考え直す意味でもいろいろな人に読んでいただきたい一冊です。

 

新・出生前診断に1500人

血液検査によってダウン症などの染色体異常を調べる新出生前診断を平成25年の4月から三か月間に約1500人が受け陽性率は1.9%との報告があった。
勿論この検査を受ける前も受けた後もカウンセリングを義務付けているとのことだ。
私の店でもこの新出生前診断を受けたお客さんがいます。

この診断に賛否両論があるようで「良い」とか「悪い」とかの判断をつけるべきではないと思う。

十人十色の生活があるので考え方が違う。また時期によっても考え方が違うはずだ。
「知る権利」も「知らない権利」もどちらも存在するだろう。

ただ、生まれてくるであろう一人の人間を「判断した」という事実は深く心に刻むべきだと思う。

「悩んだ心」「揺れ動いた心」・・・そんな時期を糧に優しいお母さんになってほしいものだと思います。