そろそろ東海地方も梅雨入りしそうですね。(梅雨入りしました。)
こんな時期は心も体も何だか気分良くありません。
そうです、「気」が流れなくなる時期なのです。
漢方の世界では病邪を六淫に分類して考えます。
「風」「寒」「暑」「湿」「燥」「火」です。
この時期の邪は「湿邪」ですね。
「脾は湿を悪み、燥を好む」と言われるように消化する場所(脾)は湿気を嫌います。
脾は人間が生きていく上で必要なエネルギーを製造する場所なのです。
この時期、軟便になったり食欲が落ちたり、疲れやすくなったりするのは仕方ありません。
そんな時だからこそ、温かい飲み物をとりましょう。
(冷蔵庫でキンキンに冷えたビールはだめです、と自分に言い聞かしていますが・・・)
体の湿を取り去る食材を大いに利用しましょう。
(きゅうりやナスなどは体の水分を取り去ってくれます)
そしてなんといっても「気」の流れをよくすることはとても大切なことなのです。
そのためには「気持ち」が大切。そうです「気の持ちよう」なのです。
ちょっと素敵な傘を買って、ちょっと素敵な雨靴を買って、ちょっと素敵な雨ガッパを買って・・・
蛍を見に出かけましょう。紫陽花を見に出かけましょう。
昔からこの時期に蒼朮を焚くといった習慣があります。
蒼朮はオケラの事出で、オケラを燻して室内の湿気を取り去る習慣があるのです。
もちろん漢方薬にも蒼朮を使ったものがあります。
特にこの時期、胃腸の働きが弱って消化不良を起こしている人に使う「平胃散」にも蒼朮が入っています。
そしてなんといってもこの時期大切なのは「気」の巡リ。
特に牛黄や麝香など動物生薬には「気」と「湿」を一気に取り去る凄い力があるのです。